日常と信仰の融合 サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
ローマ歴史地区 世界遺産1980年登録 1990年範囲拡大
サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
4世紀の夏の夜、当時の教皇リベリウスは、枕元に立ったマリア様の「この夏の日に雪が降ったところに教会を建てよ」というお告げを聞き、本当に雪が降ったところに建造されたという伝説も持つ大聖堂。ローマ4大聖堂のひとつ。
サンタ・マリア・大聖堂のステンドグラス
早朝、誰もいないサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂を訪れた。静けさと荘厳な雰囲気に圧倒され、写真を撮るのにも気が引けるほどだった。しばらく佇んでいると、多くの人々が入れ代わり立ち代わり教会の椅子に座って、指を組んで手のひらを合わせ、お祈りをする様子がみてとれた。通勤の前のサラリーマンだったり、近所に住むおばあちゃんだったり、信仰の場である教会が人々の生活の一部に溶け込んでいることを実感した。
教会内部には、懺悔の小屋があり、中には神父座り、多くの人々が懺悔をしている姿を日常的に見ることができた。イタリアの年間の自殺者の数は知らないが、もし日本にこの風習があったら、年間に3万人もいる自殺者が減るんじゃないかと思った。
サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂の懺悔の部屋